眠り


不特定人称のわたしがつっきっていく地下鉄
星の夢をみている明日
苦い、落ち葉の味の……
油色をした目


歪んだエスキスをのむ 山羊
黙示録を間近にした市街
雪がふる 死者たちの 骨でできた雪
油色をした目


灰色の梯子をのぼっていく青空
孤独は折り畳まれて鞄のなか
公園は錆びついて
天使の羽がふってくる
わたしの目
油色の目


            2013年12月


   

  
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